投資の判断をするときに、
注意しておきたい心理現象があります。
それは、
フォン・レストルフ効果
といって、
人の記憶には、好みとは関係なく、
印象深いものや目立つものが残りやすいという現象が起こります。
ある集団の中で一人だけ金髪の女性がいれば、
その金髪の人が記憶に残りやすいのです。
学生時代にノートにマーカーで文字の色を塗りつぶした経験が
ほとんどの人にはあるでしょう。
一部を塗りつぶすのも記憶に残りやすくする効果があり、
その効果と同じで同じ文字の羅列で1つだけ違う文字と色で表記してあれば、
いやでも目に止まり、記憶にも残りやすいことを利用しているのです。
たとえばニュースで話題になった銘柄や、
新規のIPO銘柄、
「アイキューブドシステムズが初値で2倍になった」
とか、
ウォーレン・バフェットが投資した
IPO「スノーフレーク(SNOW)」、
値動きの幅が大きなもの
「テラ、ブロードバンドタワー」、
などが、
皆さんの印象に残りやすいのです。
話題になっただけで本来は売買すべき銘柄ではないのに
気になってつい売買してしまったり、
記憶に残っているからという理由だけで、
銘柄についてよく調べもせずに売買してしまったりします。
このような記憶に
正しい銘柄選びの判断を左右されていないかに
十分注意しましょう。