自分を過剰に評価する心理 自信をもてるダニングクルーガー効果
ふだんの生活で、
勉強したばかりの素人の方が、
自信満々で、いそいで身につけた知識をひけらかしていたり、
逆に、
はたから見て能力があるのに、
「少しならできます」と消極的な姿勢の方がいたります。
これは、
実際の能力以上に自分を過大評価したり、
過小評価してしまう、
「ダニングクルーガー効果」という心理です。
心理学者であるデヴィッド・ダニング氏とジャスティン・クルーガー氏の2人が、
学生を集めて行った実験で見つかった現象です。
この実験では、
コーネル大学の学生に対して、
「ユーモア」「論理的思考」「英文法」の3種目のテストを実施し、
さらに、
自分の成績が全体のうちどの程度なのかを予想してもらいました。
本人の自己評価と実際の評価を照らし合わせていった結果、
3種目すべてにて実際の評価が低い学生ほど自己評価が高く、
実際の評価が高い学生ほど自己評価は低くなったという現象が起こったのです。
この心理効果のデメリットとして、
・知識不足になる
能力が低い人ほど、全体の本質や知識の総量が足りないにもかかわらず、
自分は知識があると錯覚してしまいます。
「自分の知識量は足りている」と感じるため、これ以上知識を増やす必要性は感じなくなります。
逆に、能力のある人は、
「周囲も自分と同等の知識は持っている、自分はまだまだ知識不足だ」と自己評価を低くしてしまうため、
さらに知識が増えるという結果になります。
・詐欺被害に会いやすくなる
自己評価が高すぎる人ほど、詐欺被害に遭いやすく騙されやすい傾向にあります。
若くして成功を納めた人が、
詐欺にあって大金を騙し取られたという話をたまに聞くことがあります。
「成功した自分は優れているので騙されるわけがない、
自分の判断は正しい」
と自意識過剰になってしまうため、このようなことが起こるようです。
この心理効果のメリットとしては、
・何事にも自信を持って行動できる
ダニングクルーガー効果で
「根拠のない自信」は、
何事にも臆病にならずに、
挑戦できるというプラスの面もあります。
発言や行動が積極的になるので、周囲に評価される場合があります。
自分に自信を持って行動するうちに、
周りの評価が自身の過大評価に追いつく可能性もあります。
ダニングクルーガー効果は、
思い込みや先入観で錯覚してしまう心理のひとつで、
誰でもが知らずに、
この効果の心理状態になっている可能性があります。
いろんな情報や意見を見たり聞いたりして、
根拠のない自信を、確かな自信に変えていくことが大切なようです。
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