わたしたちは、
自分で意識していなくてもイメージに大きな影響を受けています。
たとえば、
鉄1kgと綿1kgはどちらが重いかと聞かれると、
鉄1kgが重いのではないかと感じてしまいます。
フランス人の医師シャルパンティエ氏が、
同じ重さで大きさが異なる2つのボールを用意し、
実験を行いました。
10cmのボールと4cmのボールの2種類を用意して被験者に持ち上げさせたところ、
「小さいボールのほうが重い」
と答えたというのです。
小さいもののほうが軽いはずなのに、
両方とも同じくらいの力が必要だったことから、
「小さいボールは重かったのだ」と錯覚してしまったということです。
このことを、
シャルパンティエ効果といいます。
なお、対象物を直接見なくても、
言葉だけでシャルパンティエ効果ははたらきます。
「10kgのレンガのブロックと、
10kgの発泡スチロールのブロックではどちらが重いか?」
ときかれると、
同じ10kgだとわかっていてもレンガのほうが重そうだと感じるのです。
身の回りには、
シャルパンティエ効果を使った広告がいろいろとあります。
「レモン100個分のビタミンCを配合」のようなキャッチコピーを見たことはないでしょうか。
これは、
「レモンにはビタミンCが多く含まれていそうだ」という、
先入観を利用したキャッチコピーです。
「ビタミンC2000mg配合」という表示だけでは、
ビタミンCの配合量の多さについて、イメージしにくいためです。
ほかにも、
「東京ドーム○個分」という表現をたま見ることがあります。
東京ドームの面積は、
約4.7ヘクタールなので、
「4.7ヘクタールの広さです」
と言わても
「それってどれくらい広いの」
と理解にこまってしまいます。
同じことなのですが、
「東京ドーム○個分」と言われたほうが、
理解できた感じがして、
「なんとなく広そう」というイメージになります。
このように、
イメージには思い込みがあり、
感覚とのズレがあるのだとわかります。
既に頭の中にある既存のイメージが作り出した思い込みと
シャルパンティエ効果を上手く活用すれば、
大きな効果があります。
いろんなところでみかけますので、
商品や情報などを受け取る側としては、
イメージや数字をよくみて慎重に判断してください。
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