台風で外に見にいく心理 大雨のときは落ち着こう
台風や大雨の最中に、
田畑や川、水路などの様子を
「ちょっと見に行ってくる」と出掛けて、
被害に遭うケースがほとんど毎年のように報道されます。
実際に様子を見に行った経験のある人も多いと思います。
危険な行動のはずなのに、
なぜ、外出してしまうのでしょうか。
はた目から見ると危ないのにどうして多くの人が
「ちょっと見に行く」などとリスクを伴う行動をしてしまうのだろう。
「外(や川、田んぼ)の様子を見に行く」という場合、
兵庫県立大学の木村教授は、
いくつかの理由があるといいます。
ひとつは、
単純にどんな被害がでているか知りたくなり、
仕事として、出かけてしまうことがあります。
また、
「正常性バイアス(正常化の偏見)」と呼ばれ、
自分は大丈夫なはずだと思い、
事態を過小評価してしまう心理があります。
山口大の高橋教授(社会心理学)は、
「年代や性別で違いがある」としていて、
高齢の男性は自分の縄張りをチェックする
「スカウティング(偵察行動)」
に走りがちだと分析しています。
若い男性もスカウティングをしがちで、
危ない行動を取ることで自分を試そうとしたり、
挑戦しようとしたりする傾向があるそうです。
女性の場合、
親や子どもを助けたいという思いの人が多いのだそうです。
ちょっと見に行くことをやめる方法
衝動的に行動せず、
「ひと呼吸置く」よう勧めましょう。
危ない場所に近づいて行方不明になると、
家族に心配をかけてしまい、
捜索のために二次被害を引き起こす危険性もあります。
最悪の場合、
命を失う最悪の事態もあるということを考えて下さい。
高橋教授は、
「思いとどまることで担保される安全がいかに大きいかを、
一人一人はもちろん、家族とも共有してほしい」
と呼び掛けています。
台風や豪雨などの災害でおきる被害が、
自分にいつ降りかかってもおかしくないという認識をもつことが大切だと思います。
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