最近は、いやなニュースが続いて、
どんな人でも、
不安や心配事が多くなっていると思います。
私たちは、不安と聞くと、
自分にとって良くないことと思いがちですが、
人間にとって不安とは、
役に立つ感情であるということが心理学ではわかっています。
不安の実験として、
ランス大学のファビエン・レグランド先生は、
あるテーマパークの絶叫マシンにこれから乗ろうとしている人に対して、
「今、どれほど恐怖心を感じているか」を聞きました。
そして彼らが絶叫マシンを降りた後に、
今度は、
「今、どれほど快感を得られたのか」を聞きき、
乗る前と乗った後の感想に相関関係があるかを調べました。
すると、
絶叫マシンに乗る前に、
強い恐怖心を感じていた人、
不安を感じていた人ほど乗った後の快感が大きい、
ということが分かったのです。
この実験の結果のように、
恐怖心と緊張状態が大きければ大きいほど、
かえって快感も大きくなる現象を、
心理学では、
「リバーサル(逆転)理論」と言います。
みなさんも、
「本番の前はとても緊張していたけれど、
終わってみるとものすごく達成感があった」
という経験を、1度はしたことがあるのではないでしょうか。
学校の受験や資格試験、
会社の取引先への大事なプレゼンや商談などです。
結果はでなくても、
「やりきった」ことが強く印象に残っているのは、
準備の段階から抱えていた不安が大きかったからという、
心理的なところもあるのです。
不安に襲われて「どうして自分はこんなに臆病なんだろう」と、
悩んでしまう人もいらっしゃると思いますが、
臆病でいることは、なにも悪いことではありません。
ただ、
問題なのは
「自分は臆病だから、何もしない」
ということです。
不安傾向が高ければその分リスクを高く見積もるので、
あらかじめそのリスクに備えておける、という利点があるのです。
人間は不安を感じるからこそ、
それを避けるために自己防衛行動を起こします。
将来に、
不安を感じるから、
食事に気を遣ったり、運動をするし、
貯金をするのです。
不安は必ずしも悪いものではないとかんがえて、
上手につき合っていってみては、いかがでしょうか。
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